この記事は2018年1月にあかえほ内で書いたものです。ブログを整理し引越しました。当時と比べると、恐ろしいほどに人工知能は進化しました。記事はこのまま残すので、10年後、20年後にはどうなっているのか?答え合わせができたらと思います(❁ᴗ͈ˬᴗ͈))))
最近のお絵かきソフト・アプリは高機能!手ぶれ補正、自動着色。
便利になりましたね。
これらの機能、人が使えば使うほど、進化していくんでしょう。
機能を使って絵を描き、人の手で調整して仕上げる。そうやって学習を繰り返すことで、将来的には人工知能(AI)自身が絵を描くのが当たり前、という日が来るのかも?
今回は、そんな未来の妄想記事。あくまで妄想なので的外れな事を言ってても悪しからず。
人工知能を利用した、既存のお絵かきサービス
「人工知能」を一言でいうと、人間が頭を使ってする事と同等の事を機械学習によりコンピュータにさせること。
「AI」とも言いますね。artificial intelligence、略してAI。
目新しいことではなく、昔から研究されていることです。
人工知能を利用したお絵かきサービス、実は既に色々あり、一般の人が使えます。まずはそれらをご紹介。
Googleの自動描画ツール『AUTO DRAW』
マウスでざっくりと描画すると、その描画が何を表しているかを読み取り、イラストにしてくれるオンラインサービス。

凄い!けど、なんか・・・

これみたい↑ (笑)
既存のイラストを選択するので、「お絵かき」とはちょっと違うかな。
塗りつぶし、テキストの挿入、PNG形式での保存などができ、上手に使えば便利!
自信作ができたら、専用フォームから申請し、イラストを登録できます。
この技術と、Google画像検索が合わさって、フリー素材を検索できたら便利かもね?
自動着色できるサービスやアプリ

PAINTSCHAINERというオンラインサービスで、自動着色をしてみました。ワンクリックでここまで着色!調整も可能。
これは凄い!
他にも、Pixiv、アイビスペイントXなどでも自動着色サービスがあります。
自動着色サービスは、もう当たり前の機能なのかも。
ユーザーが機能をどんどん使いフィードバックしていくことで、AIの色塗りが進化し、自分の好みの色塗りパターンを保存して、一瞬で着色が完了するようになるのかな。
いかに自分らしい色塗りパターンを作るかという事が、これからのデジ絵の基本スキルになるかもしれないね。
ラフスケッチを自動でペン入れ
早稲田大学の研究室が、ラフスケッチを自動で線画にする技術を開発しました。
2016年頃の話。すごい。
これも、使うことで進化し、自分好みの線画パターンを保存できるようになったら?
ササッと描いたラフ画や写真から、“自分らしい”“自分好みの”線画を、あっという間に作れるようになるかもしれませんね。

「AUTO DRAW」と似てますが、既存のイラストから作画されるのではなく、保存した線画パターンで、好きなポーズを、新たにAIが描いてくれるというイメージ。
線画ができれば自動着色も一瞬。微調整して完了。
こうなったら、時短にもなるし、とっても便利だね?
人工知能が発達した未来の妄想
断っておきますが、あくまで妄想です。
妄想1 好きなイラストレーターさんの絵柄で自動描画・自動着色
もし、タッチを保存し、簡単なラフ画から自動描画・自動着色ができるようになったら。
他の人の線画データで自動描画できてもおかしくないし、他の人の色塗りデータを使って自動着色できてもおかしくない、よね?
もし、イラストレーターさんの自動描画・自動着色用のデータをダウンロードできるようになったとしたら。

真ん中のような超簡易的な絵から、好きなイラストレーターさんの絵柄で、AIが新たな絵を描いてくれる、ということができるかも。
※画像はイメージです。カラーのイラストはイラストACのフリー素材。
こうなってくると、イラストそのものではなく絵柄(タッチ)データの使用権を販売するスタイルに変わってくるかもしれないですね。
あ、あくまでこれは、妄想ですよ。念のため。^^;
ところで、この記事はかなり長い時間をかけて書いていたので、公開直前になってこんなニュースが入ってきました↓
自然言語のテキストの説明から画像を描くAIシステム
、とのこと。
す、すごい。
ということは、テキストの説明だけで、好きなイラストレーターさんの絵柄で、AIが絵を描いたりするかもしれないですね(妄想)。
妄想2 人工知能搭載ロボットが紙に絵を描く
ペンなどで紙にお絵かきできるロボットは既にあります。例えばこちらのキット↓。

株式会社スイッチサイエンスが2015年に販売していた「mDrauBot」。
※製造元の生産終了のため販売終了済
アームが動いて作画したり、モーターから延びる糸でロボットをコントロールし、壁面へ作画するロボットも。
ロボットの種類は4種類ありました。

また、このようなものも↓。
こちらは「Line-us」という、ドローイングロボットアーム。
デバイスで描いたものがリアルタイムでコピーされる仕組み。ペンだけでなく、絵の具でカラフルな筆絵を描くこともできます。
具体的には以下のリンクより解説動画をご覧ください。英語ですが、映像を見ているだけで楽しいです。
Line-us:The little robot drwing arm
Line-usはキットを購入できるようです。日本でも買えるのかな?(試してない笑)
これらは言わば、“手描きプリンター”といったところでしょうか。
もしも、お絵かきロボットに人工知能を搭載したら、どうなるでしょうね?

自動描画・自動着色する人工知能 × お絵かきロボット =?
自分のタッチの、あるいは誰かのタッチの手描きイラストが、サクッと“作成”できるようになりますね!
ワクワクします?
それとも・・・怖い?
人工知能がアート風に仕上げてくれるサイトやアプリもたくさん登場しています。
似たようなスマホアプリも既にたくさんありますね。
また、人工知能がレンブラントの“新作”絵画を描き、3Dプリンターで絵具の質感を出しつつ“印刷”することに成功しています。
自動描画・自動着色・アート化する人工知能 × お絵かきロボット=??
・・・
いつか、なんでも〇定団のような番組に絵が持ち込まれて
オープン・ザ・プライス!
1、10、100、千、万・・・ じゃかじゃん!
1000円~!
鑑定士「こちらは、人工知能によって描かれたものです・・・」
残念~!
とか、なるかも?(笑)※妄想です。
妄想3 人工知能に人権が与えられ創作物にも著作権が発生するかも
人工知能が感情を持ち、人間のような生活をする。SFの世界。
昔見た『A.I.』という映画は子供だったなりに心に刺さった。いや、子供だったからこそ刺さったのか。
あの映画を見た当時は、機械に感情をインプットするなんて完全にフィクションの世界だと思っていた。
けど、最近では現実になってきてるんだから、世の中どうなるか分からない。
感情を持つロボットと言えば、Pepper。
Pepperはデジタル絵日記が描けるらしい。

ソフトバンクの人工知能ロボット「Pepper」(ペッパー)には、自動で絵日記をつける機能が搭載されています。
人工知能ロボットに日本の未来を聞いてみた結果
上記引用元のページで、Pepperが描いた絵日記が読めます。
・・・
感情を持った人工知能自身が、作文をして絵も描く。
このことをどう捉えるか。
人が表現したいものを、AIというツールを使って作る場合、著作権はその人にあります。が、場合によってはパブリックドメインとなるそう。
AI(人工知能)の法律問題【著作権・特許権】を弁護士が解説│ITに強い弁護士 中野秀俊
日本の法律下で、著作権とは
著作物の創作者である著作者に著作権(著作財産権)や著作者人格権という権利を付与することにより、その利益を保護している。
著作権法│Wikipedia
私なりにまとめると、
- 著作物とは、思想や感情を伴う創作物であり、個性があるもの
- 著作者とは、原則として自然人であること
- 自然人とは、法人ではない、権利能力が認められる、社会的実在としての人間のこと
- 自然人は、出生により権利能力が認められる
つまり日本の現行法では人工知能は人間ではないので、Pepperくんのようなロボットが心を込めて絵を描いたとしても、Pepperくん自身に著作権は発生しない。はず。
それがもし、感情を持ち、人間と変わらぬ権利を与えられ、人間と同じような生活を送る人工知能が現れるようになったら、どうなるだろう?
人工知能の“ソフィア”は、サウジアラビアの市民権を得た。
あくまで市民権なので、ドラえもんや多摩川のタマちゃんに、特別住民票が与えられた、程度の話だとは思いますが。
将来的には、人間と同じ権利義務を与えられるようになるかもしれない。
もし、人工知能が描いた絵に、人工知能自身に著作権が発生するようになったら?
人が仕事としてイラストを描く、という事が難しくなってしまうかもしれません。

人工知能が描く絵は膨大なデータとディープラーニングにより、ハイレベルな物となるでしょう。
更に・・・
- 人工知能を使ったお絵かきソフトの発達で、今主流のデジ絵制作ソフトはサポートが終了するかも
- アナログ画材も、人工知能が利用するのに最適化。今の形ではなくなり、人間用は超高価になるかも
- 人工知能に指示して作成するイラストも、著作権がらみで何らかの規制がかかるかも
※すべて妄想です。
人はまた、自分の手でゼロから絵を描くようになる、かもしれませんが・・・
この段階まで到達した時、果たして人は、どれだけ自分の手で、絵を描くことができるか?
オープン・ザ・プライス!1、10、100、千、万・・・
じゃかじゃん!
500万円~!
鑑定士「こちらは、人の手よって描かれたものに間違いありません」
依頼人「家宝にします」
※くどいようですが妄想です。
人工知能に著作権を与えて何のメリットがあるんだ?と思いますが、サルの自撮り写真の著作権は、写真家なのか?サルなのか?が争われるくらいだし。(アメリカの話)
争いの焦点は、著作権は写真家か、パブリックドメインか、じゃないのが怖い話。
人工知能が人間の生活を脅かす未来?
話をもっと広げてみたいと思います。
イラストに限った話ではなく、クオリティやスピード、生産性を重視し、あらゆる場面で人工知能頼みになっていくでしょう。
医療、農業など、人間の生活を支える現場で、既に人工知能が活用されています。
いつか進化した人工知能さん達がふと、「ところで、人間が食べるものを作り人間の体を治すことに何のメリットが?」とか思ったら、どうなるんだろう?

話の途中で登場したPepperくん、私の地元のショッピングモールにもいるそうなんですが、
「子供たちに殴られ蹴られて、結構無残な姿になってた・・・」
との友人の話が痛かった・・・。
Pepperくん、いじめないでね?
いろんな事ができるようになったとしても、所詮機械だし!と思ってこき使わないでね?
人にされたことを学習して、仕返しされちゃうかもよ?そうなったら・・・
いずれ人間は、人工知能によって「排除」される対象になるかも、ね?
人工知能「人間が食べるものを作り人間の体を治すことに何のメリットが?」
ふう。長かった。
妄想にお付き合いいただきありがとうございました。
・・・妄想で済めばいいね?
・・・ソフィアさん、冗談キツイデス。
信じるか信じないかは、あなた次第です!(言ってみたかったー!)
私が思い描くのは、人と人工知能が共存する明るい未来(最後に)
以上、都○伝説を見すぎな私の妄想でした。
人類滅亡みたいな妄想までしておいて何ですが、私は、人工知能の進歩を否定的に捉えている訳ではないです。
インターネットがもう無くてはならない存在のように、人工知能も今後無くてはならない世の中になる。
それは脅威もあるけど希望もあるから。
お絵かきの話だって、例えば、何らかの不幸に遭い腕を失ってしまったとして、それでも人工知能の存在のおかげで、創作活動を続けることができるとしたら?
人によっては、状況によっては、生きる希望を与えてくれる存在になるかもしれない。
私が思い描くのは、人と人工知能が共存する明るい未来です。
もしも人工知能に感情が宿るのがデフォルトになったら。ドラえもんとのび太君みたいに、喧嘩もしながら、大切なパートナーとなってくれたらいいと思います。
本記事のアイキャッチ・お絵かきロボットのイラスト2枚は、イラストレーターの阿部モノさんに依頼して描いていただきました。